10月20日(月)(3日目) サファリ初日(マニヤラ湖国立公園)

  

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 現地で買った観光マップのスキャン。
 右上がナイロビで南下して国境がナマンガ。更に南へT字路突き当りがアルーシャである。その右の山はキリマンジャロ。
 中央の茶色い部分がンゴロンゴロ付近。その西へ広大なセレゲンディ国立公園がある。
 左上は世界第二の大きさの淡水湖、ビクトリア湖である。

 

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 タンザニアの公園・保護区マップ。今はこの区域にしか動物がいないがそこでは保護されている。
 草食獣は農作物を食べ肉食獣は人を襲うので古来より動物は生息範囲を追われてきたのである。

 

 さて、YMCAのレストランで朝めしを食っていると、8時にYMCA内の旅行会社に人が来た。
 今日から行けるサファリツアーは1泊2日のしか無いとのこと。しょうがなく今日から3日間の2泊3日の個人サフェリツアーを組んでもらった。
 今日はマニヤラ湖国立公園、明日はンゴロンゴロ保護区、あさってはタランギリ国立公園へ行くとのこと。

 今はシーズンオフなので飛び込みではやはりちょうどいいツアーが無かったか・・
 しかし個人ツアーは495ドルもするとのこと。個人で無いツアー(キャンプサファリ)の相場は1日100ドル(3日で300ドル)である。480ドルに値切ったが。
 これらの料金には、人件費、車代、公園への入場料、食事代、テント代など全て込みである。

 ツアーから帰ってからのタンガニーカ湖岸のキゴマ行き飛行機も予約しようとしたが既に満席だったので、仕方無くビクトリア湖岸のムワンザ行きの飛行機を取った。
 キゴマとムワンザの両方からダルエスサラーム行き2泊3日夜行列車がある。列車は駅でしか予約できないようだった。

 

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 さっそく会社が車と運転手とコックを手配していた。オフだから人も余ってるわけか。
 待っている時に周辺を撮った。

 

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 YMCAの1階。併設している旅行会社は小さいものである。

 

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 YMCA前

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 これが自分専用のランクル。専属の運転手とコックが付く。

 

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 10時過ぎに出発。アルーシャ市内。紫色の花がたくさん付いた大きな木をたくさん見かけた。ジャカランダという木らしい。
 この木に限らずタンザニアには木に咲く花が多かった。

 車はトヨタが圧倒的に多かった。街の車の7割くらいがトヨタではないだろうか。

 

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 水を買いにスーパーへ立ち寄る。3日分の水としてペットボトル入の水をたくさん買った。それにしてもここは立派なスーパーである。
 警備員が入り口に仁王立ちになっているのが印象的だった。やはり貧しい国なのだ。

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 すこし郊外に出たところのコーヒー園。キリマンジャロコーヒーは有名。だがウガンダのものの方が品質がよくて輸入しているらしい。

 

 さて市街地を抜けて車は西のマニヤラ湖国立公園へ向けて平原の1本道を爆走した。

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途中の小さい集落

 

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途中で走る車からマサイの牛市が見えた。毎日どこかの町で牛市が開かれるらしい。

  

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 これはマサイの家。簡単なものである。
 マサイは牛(や牛乳?)売って生計を立てている。その土地に牛のエサ用の草が無くなるとまた草を求めて移住したりする。ケニアとタンザニアの国境を越える場合もあるらしい。
 他に荷物や水を運ぶためにロバも飼っている。
 定住しないので人口も把握されていないらしい。

  

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 ここはアルーシャから西へ75kmのMAKUYUNIという小さな町。ここから南のドドマ方面と西のマニヤラ湖、ンゴロンゴロ、セレゲンディ方面へ向かう道が分岐する。ガソリンスタンドもある。
 観光客がたくさん来て一休みする場所なので多くのマサイが土産物を売りに来る。あまりにしつこいので1つ買ってこれでOKだろうと思ったら、「自分のも買え買え」といっそう激しくなった。逆効果だった。

 この写真は、「2000シリングで集合写真を撮らせてやる」と言われてたので払って撮った。本来マサイは写真嫌いであるが観光客相手のマサイは金を払ったらOKのようだ。
 普通のマサイを断り無しに撮ったら大変なことになるらしい。

 一応運転手の休憩のため止まったようだが、多分地元に金を落とすためにわざと止まっているのだろう。

 

 車は再び出発。分岐を西へ行く。

 

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 結構大きな村に来た。ここにキャンプサイトがあってここに2泊するらしい。ここをアジトにツアーへ行くのだ。
 この村はムトワンブと言ってこの辺りの要衝らしい。ムトワンブを英語で言うと「モスキート・リバー」つまり蚊が夏には多いのだそうだ。

  

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 ここではお昼を食べる。食後にマニヤラ湖へ出発する。

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 キャンプサイトの食事場。

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 これがお昼。コックが出発前に素早く作ったようだ。

  

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 食後マニヤラ湖へ。これは入り口。

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 マニヤラ湖国立公園のレ入り口にあるセプション。入場料は外人25ドル、タンザニア人1500シリング(1.5ドル)である。
 この付近にいきなりバブーン(ヒヒ)が出ていた。
 当然餌付けしてるわけでが無いのだが人を恐れる理由も無いのである。 

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 自分の分もまとめて手続きするジャクソン運転手(右)。

 

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 地図。マニヤラ湖西岸の一部が国立公園になっている。ここは規模はとても小さくて数時間で十分回れるそうだ。

 

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 併設するミニ資料館内部

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 左がセレプション、右奥が資料館。

  

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 天井を空けてもらっていざ出発。

 

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 ジャクソン運転手が車を止めて左手を指す。ガサガサっと音がして茂みから現れたのがゾウだったので驚いた。野生のゾウだ!
 ゾウというものはサバンナなどにいるかと思っていた。茂みから現れるとは・・・

 

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 サルは結構多い。サルには白いヤツ(ベルベットモンキー)と黒いヤツ(コロブス)がいる。これは黒いヤツ(中央木の上)

 

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 また少し行くと別な若いゾウがいた。こっちのことは全く無関心である。

  

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 ゾウのファミリーがいた。

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 ヤングゾウがこっちに興味を示して近づいてきた。わずか4〜5mほどまで近づいてきた。かわいいもんである。

 

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 インパラ。これもテレビではサバンナで群れてるのや肉食獣に追われて跳び跳ねてるのしか見たこと無いが、ここでは1匹でブッシュでのんびりしてる。

 

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 バブーン(ヒヒ)の群れ

  

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 ブッシュを抜けて広大な草原に来た。マニヤラ湖の氾濫原である。数年前に洪水でこの辺りまで水浸しになったらしい。

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 キリンだ! 平原のど真ん中に2頭のキリンが置き物のように向かい合って立っていた。なかなか感動的な眺めである。
 これも野生なのである。
 

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 これはまた別なキリン。こいつも本当にじっと動かないでそのまま立っていた。動かない。
 人間や車など気にしていない。でもこっちを見ている。不思議だ。

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 近くにいた別のキリン。こいつは草を食べていた。このヘンの木が立ち枯れているのは数年前の洪水のせいとのこと

  

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 最初の置き物のように立っていた2頭のキリン。いつの間にか1頭が座っている。

  

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 シマウマだ。

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 ヒッポ(カバ)プールに来た。小さな池に大勢群れて浮いている。陸に上がっているのは1頭だけだった。

  

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 ヌーだと思う。

 

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 名前は忘れたが飛べない鳥。ヤンバルクイナのようなものか。

 

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 ワートホッグ(イボイノシシ)

  

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 インパラ。仲良く2頭で一緒に行動。

  

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 ベルベットモンキー。

  

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 ピクニックサイトにて。この付近だけ車から降りることができる。他で降りることは禁止である。
 どこの公園にも1つか2つくらいあるようだ。

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 はるか向こうにマニヤラ湖がある。双眼鏡で見てやっとわかったのだが地平線付近に見えるピンク色のカゲロウのようなものは無数に群れるフラミンゴなのである。
 なかなか壮観であった。

  

  

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 ベルベットモンキー。子供どおしで追いかけっこをしていた。

 

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 なんかきれいな鳥。川にはりだした木に止まっていた。

  

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 ゾウ

 

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 斜面の上にはたくさんのバオバブの木。壮観である。

  

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 ジャクソン運転手がふいに車を止めて左を指差した。こんどは今までと様子が違う。貴重なものなのか・・
 おおー ライオンか。オスのライオンが寝ていた。

 マニヤラ湖はブッシュが多いのでここでライオンを見付けることはとてもラッキーとのこと。
 ずっと寝ていて耳としっぽしか動いてなかったが。

 ライオンは1時間歩いたら3時間寝ると言っていた。

 

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 今度はキリンの群れだ。たくさんいる。ここがキリンのお家だとか言ってた。夕方になって戻ってきたとのこと。
 ハエが多いのでしっぽだけパタパタと動いていたが本人は本当にじっとしている。背後には2頭ほど草をさかんに食べている子供キリンがいるが。
 それにしてもなぜ一列に立っているのか。

 本当にノンビリした動物である。

   

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 そしてそろそろ帰ろうかと入口に戻っていた時、道路の真ん中にゾウが・・・ でかい。立派なオスである。

 

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 立ちはだかって砂浴びをしている。

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 どいてもらおうと思ってソロリソロリと車を近づけた。するとこっちに近づいてきた!

 ジャクソン運転手は、近づき過ぎたから怒らせてしまった、と言っていた。
 ゾウが車に体当たりしたり牙で突いたりという事故もたまに発生するらしい。

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 これは本当に迫力があった。ノッシノッシと近づいて来て威嚇する。ジャクソン運転手は刺激しないように車をそろそろとバックさせる。
 バックさせて降参の意思を見せないと攻撃してくるんだろう。

 

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 30分くらい立ちはだかっている。おかげでじっくり観察して迫力ある動画も撮れたんであるが。

 

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 立ち往生していると後から車が溜まってきた。あとから来た4台が徒とを組んで迫っていったらまたゾウが怒り出してノッシノッシと4台の車に向かう。
 車は4台ともバックするしかスベが無かった。
 ゾウは偉大だ。最大の陸上動物としてのプライドを感じた。

 

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 ムトワンブの町に戻ってきた。マニヤラ湖国立公園の入口からほんの数分である。

 

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 市場を見て来い、と車を降ろされた。要するに土産を買ってやれということのようだ。
 近くにいた若者を案内役につけてくれた。

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 それにしてもその若者以外にも3〜4人の人間が付いて来てやりにくかった。要するに自分が格好のカモなのであるが。

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 写真を撮りたかったのでわからん果物を少し買って写真を撮らせてもらった。
 自分が値段を聞くとおばちゃんが答えるより早く後から付いて来た若者が「5000シリングだ!」とか言う。するとおばちゃんが「コラ!」という感じで若者を叱って「1000シリングだよ」と言った。そして1個のつもりがオマケでもう1個入れてくれた。

 値段をふっかけて多く払わせて、後から店の人間からマージンをもらうというのがこの若者達の仕事(?)のようだ。

 

 ここでは一人で歩いたり増してや写真を撮ったりする勇気は無いので、お付きの若者がいるのはありがたいのだが。(ただし1人で十分だが)

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 ジャモジやナベを売る店。安いシャモジを1つ買った。

 

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 土産物の店では自分の店へ入れ入れとか口々に言われる。このヘンの店は完全に観光客相手の土産者でありみんなかなり吹っかけてくる。
 写真の見返りにしょうがないので小さい土産を買う。

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 それにしてもマサイ土産はいかにもという感じのものが多い。壮観であるが。

 

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 カーテン屋。カーテンを買うわけにはいかないので写真だけのためにチップを渡した。買わなかったのでちょっと不機嫌だった。

 

 さて、車に戻って案内役の若者には1500シリングのチップを渡したら予想より多いという嬉しそうな顔だった。土産を買った店からも後でマージンが入るんだろうか?

  

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 キャンプサイトに戻るとコックが食事の支度をしているところだった。その間にちょっと道に出てきれいな夕日を撮った。

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 薄暗いのに目ざとく自分を見つけて買え買えとうるさかった。また安いものを買って写真を撮らせてもらった。
 それにしてもやはり写真が明らかに苦手というかニコっと笑ったりは絶対にしない。皆どうしていいか迷うようにポーズをつけたりしないでボケっとしている。
 文化の違いを少し感じた。

  

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 専属コックが作ってくれた夕食。おいしい。

  

 夜いきなり現地人音楽が始まった。最初はたまたま現地の音楽好きの人たちが楽しみのためにここに集まっているのかと思ったがどうも違ったようだ。
 このキャンプサイトのサービスの1つで雇っているんだろう。

 最初自分しかいない時でも演奏してくれていたのに無視してしまって悪いことをしたもんだ。

 まあ後から来た欧米人客が大いに反応してたが。

 

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 人間より動物の方が上・・・・

 

 さて、自分のツアーはキャンプサファリなので寝るのはテントである。
 高級ロッジを使うロッジサファリはべらぼうに高いのである。サファリが金持ち欧米人の贅沢趣味であった名残だろう。
 高級で無い庶民的な値段のロッジがあっても良さそうなものなのだが。

 ということで超久々のテント寝をした。

  

  

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